馬門石とは

馬門石とは?

馬門石とは

古の帝も眠る石の棺。

古の帝も眠る石の棺。

火の山・阿蘇の噴火によって生まれた馬門石が、1500年もの昔、海路はるばる畿内へ運ばれていた……。
そこで繰り広げられたであろう様々なドラマに思いを馳せるとき、壮大な歴史のロマンを感じずには
いられません。
多くのものが生まれ、生きて、死んでいく。そしてまた新たな命が誕生し、生を謳歌する。
そんな大自然の生命の息吹が聞こえてきそうです。

平成10年、大阪・高槻市の継体天皇陵注1 から、淡いピンク色を帯びた石棺の蓋の破片が見つかりました。
この石は、古墳時代の豪族の柩等にも使われており、現在、大阪や奈良、滋賀県など14カ所で発掘されています。しかし近在にはこの石を産出する場所はありませんでした。

今から8~9万年ほど前、阿蘇山の噴火で流れ出た火砕流が 固まったものと言われ、別名「阿蘇ピンク石」とも呼ばれています。地元では、神社の鳥居や祠、石段など様々な用途に使用され、今もなお現役のものも少なくありません。

この馬門石は、考古学上非常に貴重な石で、この先採掘できなくなることも考えられる限りある材質です。 また、馬という字を「み」と読んでいた時代があったという説もあり、それが定かであるならば「みかどいし(帝石)」と呼ばれていた可能性も否定できません。
このように、調べれば調べるほど奥の深さのある馬門石。古代への浪漫に、まだまだ思いはつきません。

馬門石説明写真その1
馬門石説明写真その2
馬門石説明写真その3

注1/宮内庁では茨木市の太田茶臼山を継体天皇陵としていますが出土品や日本書紀の研究結果などから考古学上では今城塚古墳が継体天皇陵であるとするのが定説になっています。

馬門石の特性

馬門石の特性

先人たちの知恵と歴史が証明する馬門石のすばらしさ。

先人たちの知恵と歴史が証明する馬門石のすばらしさ。

大切な遺骨を守ります
骨壷内面に発生した結露も、骨壷本体を通して外部へ蒸散してくれます。骨壷内は、いつも自然な乾燥状態に保たれ、遺骨を長期間保存できます。

対応が難しい納骨室の環境

対応が難しい納骨室の環境

従来の骨壷は、主として陶磁器や大理石や御影石、合成樹脂製のものなどがあります。そして遺骨を納められた骨壷は、お墓の納骨室やお寺の納骨堂に収納安置されます。 しかし、通常閉鎖された納骨室や納骨堂は、内部の風通しも悪く、特にお墓の地下または半地下にある納骨室は、外部から水が浸入しやすく、湿度が高い状態にあります。

骨壷は、通気性のない材質で作られているので骨壷の表面や内面は結露しやすく、特に内面の結露によって生じた水滴が骨壷の底部に溜まり、遺骨が水浸し状態になる恐れがあります。 このような事態の防止策として、納骨室内の換気装置や乾燥装置が用いられていますが、 大がかりな機械の設備やメンテナンス維持費などがかかり、また、骨壷の内面まで効果的であるかが問題でした。

機能、外見・・・骨壷に最適な理由

対応が難しい納骨室の環境

しかし、劣悪な環境にも、元来通気性を有する馬門石を骨壷の素材として使用することで、骨壷を通して内部の換気が自然に行われ、大がかりな設備投資も電源も要らず、長期間に渡って骨壷内を乾燥情態に保つことが出来ます。 もし、骨壷内に結露が生じても、水分は骨壷本体を通過して外部へ蒸散し、結露水が溜まることはありません。 従来の骨壷の中には、水が溜まるのを防ぐために、安易に穴を開けたものも見受けられましたが、その必要性もないわけです。

また、機能面は言うまでもなく、外見的にも馬門石の優しい風合いは、大切な遺骨を守るのにふさわしく、そのピンク色には「幸せ」という意味が込められています。 柔らかく軽量で、加工がしやすいと言った特性を活かした、馬門石製骨壷「瓔珞シリーズ」では、 色々なデザインのオーダーメードも可能です。 まさに、馬門石とは大切な遺骨を長期にわたって納める骨壷として最適の材質であり、古代人から教わった素晴らしい文明の一つといえるでしょう。